- 特集 1 -
(カタルーニャから)
2001/09/09
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      プロヴァンス滞在記

カタルーニャから 3

                 

シュラナの城跡から村の教会を望む。

レウス(Reus)の北西へ、直線距離で約20Kmのところにシュラナ(Siurana)という村がある。
三方が切り立った高い崖の、岬状の高台にあり、イスラムの時代には城があったそうだ。

この村には、レコンキスタの頃、カトリック勢力に城を取り囲まれた当時のイスラムの女王が投降を拒否して崖の上から身投げした、という伝説が残っている。 (注)

私たちはその崖を登りに行くのだが、身投げしたのがどの辺か、定かな事はわからない。
現在、城跡はただの廃墟だ。

私が初めてここを訪れた8年前、この村へ上がる道は、とんでもない荒れ道で、車の底を擦りながら苦労してたどり着いたものだ。

それが5年前には未舗装ではあるが、きれいにならされた道に変った。

で、おととし訪れた時は全面舗装の、広いきれいな道に変っていた。

以前はいなかった観光客も大勢訪れるようになって、時代の移り変わりに、ただただ驚かされるばかりである。


シュラナの山小屋(Refugio)
自然の岩小屋に建物を継ぎ足したような構造。
遥か右下に見える道がこの村へ続く道。

シュラナの岩場で。
伝説はともかく、ここでは冬でも暖かく、
陽気なクライミングが楽しめる。

そういえば、16年前、自転車でヨーロッパを旅行していた頃、スペインではずいぶん苦しい思いをしたものだ。

特にポルトガル国境からセビリヤを目指すときに私が選んだコースは、細く、とても荒い舗装の、隣村へ行くのにも300・400メートルの登り降りがあるような道で、そのときの私は体調を崩していて、バテて、散々な思いをしたものだった。

現在その道も、ハイウェイのように広くきれいで、切通しとトンネルを利用した勾配の少ない道に替わっている。
所々で交叉している旧道を見て、昔を思い出し複雑なため息をつくのは私だけだろうか?

( 2001/06/17 作成 )


シュラナの山小屋の屋上?で。
(注)
シュラナの伝説についての詳細が手に入りません。 基本的に男権社会であるイスラムで『女王』というのも不思議に思うのだが、現地の人たちから聞いた話や、春に村の教会で行われるお祭りのストーリーは、確かに、この筋書きになってはいるようだ。

どなたか、正確な伝説を知っている人がいたら教えてください。


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